技術・トレンド
2026年6月5日、岩手県八幡平市の八幡平市企業懇談会で、「中小企業のための、今日から始める生成AI活用」と題して講演しました。生成AIは身近な業務から小さく試し、最後は人が確認する。この使い方をお伝えし、会場のアンケートでは、回答した方の9割以上から「分かりやすかった」以上の評価をいただきました。
この記事では、講演でお伝えしたことと、アンケートから見えた事業者の皆さんの関心と不安を、数か月たったいまふり返ります。私(レイ・フロンティア代表の田村)は、八幡平市の地域活性化起業人として DX戦略統括アーキテクトを務めており、その縁でいただいた講演です。
八幡平市企業懇談会は、八幡平市内の事業者の皆さんが集まる会です。市民センターの大ホールで開かれた総会のあとに講演の時間をいただき、続く交流会では、参加された方と直接お話しすることができました。
最初に、いちばん持ち帰っていただきたいこととして、次の3点をお伝えしました。
具体的な使い道としては、メールやお知らせ文の下書き、会議メモや作業日報の整理、点検や作業の手順書のたたき台、「誰が・何を・いつまでに」の一覧づくりを挙げました。どれも「完成品」ではなく、人が確認して直すための「下書き」として使うのがコツです。

安全面では、「個人情報・機密情報は入れない」「AIの答えは必ず人が確認する」「社内で簡単なルールを決める」の3つを、約束としてお伝えしました。
「入れてはいけない」と聞くと、何も入れられないように感じるかもしれません。講演では、書き換えの例をお見せしました。
名前や数字を「あるお客様」「ある金額」に置き換えれば、返信文の下書きのような使い方は十分にできます。名前や金額だけでなく、相手を特定できる情報や機密の内容も除いて相談するのが基本です。
AIが得意なのは、下書き・要約・整理・言い換え・抜け漏れの確認です。一方で、判断・承認・優先順位・公開してよいかの確認、経営や契約の判断は、人が担います。AIは責任を持つものではなく、人が判断しやすい状態をつくる道具だ、とお伝えしました。

講演の最後には、明日から始めるための3ステップをお伝えしました。時間がかかっている業務を1つ選ぶ。秘密の情報を除いてAIに相談する。AIの答えを人が確認し、自社に合う形に直して使う。この流れです。
講演のあと、会場でアンケートにご協力いただきました。
今回の回答では、社員への使わせ方や、どこから始めるか、情報の扱いに不安が寄せられました。ツールの紹介より、具体的な使い始め方をお伝えすることの大切さを、あらためて感じました。
講演のあと、個別に相談をいただいた事業者の方とも、業務のどこから試すかを一緒に整理しました。
使えます。講演で挙げたのは、メールの下書きや会議メモの整理など、開発をしなくても今日から試せる使い方です。大切なのは、使う業務を1つに絞ることと、答えを人が確認することです。
氏名・住所・電話番号、契約金額や取引条件といった、個人情報や会社の機密情報です。名前や数字を伏せ、相手を特定できる情報や機密の内容も除けば、下書きづくりや整理には使えます。本格的に使う場合は、入力が学習に使われない法人向けのプランを選ぶと、扱える情報の幅が広がります。
時間がかかっている業務を1つ選び、秘密の情報を除いてAIに相談してみてください。返ってきた答えを人が確認し、自社に合う形に直して使う。この繰り返しで慣れていくのが近道です。
小さく試して、うまくいった使い方を社内で共有する。その繰り返しが、生成AIを定着させるいちばんの近道だと考えています。
レイ・フロンティアは、企業や自治体のAI活用を支援しています。自社でどこから試せるかを確かめたい方は、AI活用セルフチェックをお使いください。初回のご相談は無料です。レイ・フロンティアへのご相談
執筆:田村 建士(レイ・フロンティア株式会社 代表取締役)/公開日:2026年10月27日
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