技術・トレンド
「位置×範囲×時間」で人の無意識をみるレイ・フロンティア株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役:田村建士、以下、レイ・フロンティア)は、「業務スーパーの来店者像を調査」に関するデータを公開したことをお知らせします。
本調査では、レイ・フロンティアが開発する行動分析ツール 「SilentLog Analytics」 および 生成AIツール「ユーザープロ」 を活用し、位置情報と移動データを基に来店者の特徴を可視化しました。
調査元データ
・本調査では、レイ・フロンティアのアプリ「SilentLog」を活用し、位置情報と移動データを匿名化処理した上で分析を行いました。
・データはあくまで弊社サービスで収集したもので、実際とは異なる場合がございます。
【対象エリア】
「SilentLog Analytics」による来店者属性分析:業務スーパー上野広小路店のみ
生成AI「ユーザープロ」による深掘り分析:東京都
【期間】
2024年 10月 1 日〜 11 月 30日
【調査対象者】
期間内にログがある方
※本調査では、業務スーパーの来店者のデータを分析しており、購買データは含まれていません。
調査① 業務スーパー来店者の属性
SNSやテレビなど多くのメディアで取り上げられて注目されている業務スーパー。まずは、特に来店者の多い業務スーパー上野広小路店において、来店者の属性を調査しました。
【年齢分布】
50代が最も多く、次いで40代・60代。
20、30代の若年層の来店者も一定数いることが明らかになりました。
【推定年収】
500万円台の来店者が最も多く、(300〜500万円台)の層が多いことがわかりました。
【推定自宅住所】
東京都在住が圧倒的に多く、地域密着型のスーパーマーケットという側面が強い一方で、埼玉・千葉といった都心近郊エリアの住民にも来店されていることが判明しました。
調査②行動データで見る来店者の特徴を深掘り
行動データを匿名処理した上で「ユーザープロ」による深掘り調査を行い、東京都内の業務スーパーに来店した人の行動特性を分析しました。東京都の業務スーパー来店者の中から以下の3名の来店者像をピックアップし、その行動パターンをペルソナ化しました。
それぞれの特徴は下記のようになります。
30〜60代男女の行動データを分析
【30代男性(未婚)情報通信業】
平日は朝7時から9時に出社、17時から18時に帰宅する生活を送っている。公共交通機関を利用している。休日は外食もするが、週に1〜2回のペースでスーパーに立ち寄り、平日は自炊して健康的な食生活を心がけている。スーパーには平日の仕事帰りや週末に訪れている。休日には都内の映画撮影所に訪れるなどアクティブに活動をしている。
【50代男性(未婚)製造業】
平日は朝8時から9時に出社、18時から19時に退勤する生活を送っている。訪問データには外食に関連する施設へ出入りした記録はなく、業務スーパーに出入りするログが残されていた。食事は自宅で摂ることが多いものと推測される。休日は公園など自然が多い場所に訪れることが多く、アウトドア活動が好きな傾向がみられた。
【60代女性(既婚)医療・福祉事務】
平日は朝6時から10時ごろから活動を開始し、17時から18時にかけての時間帯に活動が減少していることから帰宅は18時以降とみられる。スーパーには過去3か月で35回訪問しており、特に昼から夕方にかけての時間帯に訪れることが多い。休日には家族と過ごすことが多く、観光地を訪れている。
業務スーパーの来店者像―“家族層だけではなかった”
以上のデータを見てみると、生活リズムが一定であり、平日の外食利用が少ないという点が共通していることがわかります。業務スーパーの来店は平日の帰宅時間帯や週末に来店されることが多いようです。業務スーパーといえば、「大容量」「まとめ買い」のイメージから、同居人数の多い家族の方を想像していましたが、実際は未婚の男性にも来店されていることがわかりました。未婚の男性2名について深掘りをすると、スーパーで買い物をし、平日は自炊。休日はアクティブに外出して趣味の時間を大切にしていることから、自分の生活パターンを確立し、充実した生活を送っている人物像が窺われます。
実際の行動データを分析すると、想像とは異なるペルソナ像が見えてくることがあります。業務スーパーに限らず、さまざまな施設で行動分析をおこなうことで、これまで顕在化しなかった新たな気づきを発掘できるかもしれません。
ユーザープロとは
「ユーザープロ」は2024年よりサービスを開始した行動分析生成AIです(※1)。行動記録を基に対象となる人物の行動パターンや嗜好を深掘りし、人の記憶の外にある無意識を可視化することが可能です。消費者の記憶ではなく、確かな行動記録に基づいた分析(性別、年齢、職業、家族構成、趣味など)をおこない、生成AIが事実データから“仮想の消費者”を作り出せるツールとして利用されています。
※1 ユーザープロの機能についてはこちらのページを参照ください
【お問い合わせ先】ペルソナ行動研究所